操られ赤子のように手足を上げる 夫の目が喜ぶリハビリテーション
手を握りあれこれと可笑しく報告し 病む夫の笑顔があればそれでいい
責任は私が取ると一滴のコーヒーを飲ます 胃瘻の夫に
病院脇のイヌフグリを名を知らぬ儘に 愛でてきたその可憐さと青の色
出先で貰ったこの菓子は
夫と食べたかった胃瘻してない元気な夫と
病む夫を見舞いし帰りの道端に
少しばかり春の息吹のスミレ草